風流美ショールーム

風流美ショールームをつくりました

2014年5月18日(日)「古材ギャラリー」をリニューアルオープンしました。

伝匠舎の本社社屋の通りをはさんだ向かい側には、以前から、古材や古建具など展示する「古材ギャラリー」があります。しかし、ただ古いものを集めて置いてあっても、それをどのように現代の暮らしに取り入れることができるのかが、なかなかイメージしにくい面もありました。そこで、「花かげ写真館」「棟梁の家」という二棟続きのショールームをつくったのです。

「花かげ写真館」は、「となりのトトロ」に登場する「サツキとメイの家」の印象を下じきに、日本建築史の中にある擬洋風建築を再現したもので、伝匠舎の建築の方法です。これはただ単に洋館への憧れで造っているのではなく、歴史の中にあった日本建築を再現することで、日本の時間の縦軸を豊かに文化として表現しています。「棟梁の家」は、漆喰塗りの白壁のお蔵風に仕上げています。写真館のメインのお部屋では、地域の古写真50枚のスライドショーを常設上映しているほか、古きよき山梨の記録映像や写真のライブラリーをDVDで閲覧できるようにしています。

また、すべての部屋が、今の暮らしの中でのアンティークや古材の活用法を提案するモデルハウスとしての性格も備えています。昔の職人が自然素材を手加工した「古き良きものたち」には、いくら新しく作ろうとしても絶対に出ない、味わいや温もりが、つまり伝匠舎がみなさんに伝えたいと願っている「風流美」があります。センス次第で「風流美」はみなさまの暮らしにきっと、楽しさや豊かさ、陰影や奥行きを添えてくれるはずです。

時を経て「風流美」に磨きがかかった古材や古建具をポイント的に活用する具体的な提案を、実際にみなさんが目にし、手で触れ、体感していただけるような空間となっています。百聞は一見に如かず、です。伝匠舎自慢の「風流美空間」を体験しに、ぜひ、お気軽にお出かけください!

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左:欄間を縦使いにして、クローゼットの扉に。
右:昔ガラスの窓。均質でない歪みやゆらぎが、あじわい深いのです。

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左:板同士を楔でつないでいる昔の本棚。書斎に落ち着きをもたらしてくれる存在です。
右:のっぺりとしがちな扉に欄間をはめ込むだけで、豊かな表情が生まれます。

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左:高窓にダイヤとハートのステンドグラスを並べました。ローズウィンドウのように、空間に色が踊ります。
右:薬局にあった古い薬箪笥はリビングの小物入れなどに最適です。引出しの把手がステキです。